看板タイポ部


 
ミスターです。

下町の生活で楽しいのは
日常的に少し古い建物などを
眺めることが出来る事です。

昔から小規模な自営業が多い
この辺りでは、残された古い看板などに
懐かしい意匠を見出す楽しみもあります。
 
今日は僕が愛して止まない
看板タイポたちを少しだけご紹介します。
それぞれの写真はクリックすると
拡大しますよ。
 


まず初めの写真はタイガービル。
当工房のすぐ近くの名所です。
手書きの楷書をそのまま看板にしたのでしょうか?
味わいのある文字です。 


 
牛乳屋さんの看板も
昔のままの姿を残すものが多いものです。
これは寿町のあたり。
牛乳屋さんはかっちりとした
直線的なゴチックが多い気がします。
明治牛乳の下に添えられた販売店名の
「寿」が洒落ていますね。
「浅」の字は落ちてしまったようで…。
 
 

これは浅草橋の元牛乳屋さん。
こちらのゴチックの基本は
寿町の牛乳屋さん同様直線ですが
「はらい」などにやわらかな曲線を
組み合わせています
そしてこの立体看板、実際に見ると結構大きい。
電柱と比較してなんとなく大きさを
想像してみてください。
 
 

 

蔵前駅そばの御蔵前書房。
複数の書体の組み合わせ。
上から…。楷書、いや隷書と言うべき?
明朝体に丸ゴチです。
ゴチックの懐の広さ、重心の高さが可愛らしいです。
 
ネットが痛々しいです…。
 
 

 
タイガービルと道を挟んで駅寄り。
ガラスに金の文字というのも
これらの時代に特徴的な意匠です。
憧れます。
 
 

 
蔵前のクリーニング屋さん。
ドライクリーニングの文字、素敵です。
ウインドウ右の石を積んだような壁面も
素敵ですね。
お祭りの頃には毎日のように
祭半纏にアイロンを掛けている姿が
見られます。
ピンぼけでごめんなさい。
  
 

クリーニング屋さんの直ぐ近く。
たばこ屋さん。
Cigarettesの欧文、カッコいいですね。
この頃の欧文遣いも
現代とは違う洒落た味わいがあります。
ちょっとエキゾチックな感じ?
 
 

浅草橋の鞄の卸のお店。
サンセリフの太いもの、細いものの
使い分けが巧みです。
素直にカッコいい。
 
 

丸ゴチはそもそもあまり好きな書体では
無かったのですが、
これを見てから考え方が少し変わったというと
ちょっと大げさ?
 
 

モルタル? の壁面に
切り文字を埋込み。
この手法も良く見かけるものです。
今はあまりありませんよね。
 
これは三筋あたりの豆腐屋さん。
残念ながらもう営業はされていないようです。

 

最後に存在自体に味わいがある
三筋の幸楽。
PEPSIの看板も懐かしいですね。
お昼どきは行列が出来る人気のお店です。
名物は半ナシゴレン付きラーメン。
え? 普通半チャーハンじゃないの?
是非お試しを。
1時を過ぎて入店すると
色々とおまけしてくれたりします。
 
ワークショップで蔵前にいらっしゃる前に
少し早く来て、
ひとつ手前の駅で降りて散歩するのも楽しいですよ。
上でご紹介したした場所のいくつかは
ユニバーサル・レタープレスの地図にも
描いてありますよ。探してみてくださいね。

ちなみにワークショップの後ですと
日が暮れてしまって難しいかもしれません。
予定では3時間半を見込んでいますが
お二人で5時間近くかかることもあるからです。
楽しいので時間が経つのをすっかり
忘れてしまいますね。
 

では今日はこんなところで。

 
 

 

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