活版好きのIさんリターンズ

2月7日土曜日、新年初の先週に続き、
ワークショップの第9回目を開催しました!

今回は去年に一度お越し下さった、活版好きのIさんご夫婦。
再度チャレンジに来て下さいました~。

今回はお二人とも版にする原稿の段階から、刷りやすさをちゃんと考慮して制作したと思われるイラストを送ってくださいました。さすがIさん・・・

Kさん(奥さん)の版はきっと印刷の圧調整にはそれほど苦労する事なく、うまくいくだろうな。そんな予想で最初の調整。(始めは離れている紙と版を、調節ネジを回して近づけて行き、まずは印字されるところまでもっていきます)
4つの調節ネジが均等に硬くしまると紙と版がくっついた合図。さぁ、それでは一度開いてみましょう、と見てみると・・・

あれ?もう完璧じゃないですか!!(笑)

大体この段階ではまだバランスは完璧ではなく、イラストのどこかが出ていなかったり薄かったりするので、ここから微調整をしていくのですが、もう終わってしまいました!わぉ。

しかしここから新たに小さな問題が発生。。Kさんはゴールドインキとミラーコートというつるつるテカテカのコート紙を選んだのですが、このインキ、紙、イラストの3つが組合わさると、ぼや~っと輪郭の残像が出来てしまうのです。

こんなふうに。わかるでしょうか、丸いベタ面のまわりに枠のようなものがあります。

これが紙を変えると出ないから不思議です。やっぱり組み合わせの相性なんだなぁ。。
どうしたらいいのか刷り方の試行錯誤がしばらく続き、かすれない程度にソフトタッチで刷るという結論に達しました。なんだ、と思うかもしれませんが、このソフトタッチ具合がなかなか難しいのです。
よかったよかった(^^)

Kさんは刷っていくうちに、紙の位置を変えて刷ってみたり、一枚の紙に何回か刷ってパターンのようにしてみたり、一枚一枚を意図的に変えて楽しんでいらっしゃいました。


なるほどー、これは活版だからこそ出来る事ですね!と今日も新たな発見にみんなで盛り上がりました。

次はHさん(旦那さん)。Hさんはシルバー+藍の混色にチャレンジされました。インキをとって、ヘラで少しずつ慎重に混ぜ、確認する時は紙に少しつけてゴシゴシこすり、のばしたインキの色を確認します。そしてさらにローラーでまんべんなくのばしていきます。


色づくりのもよう。

Hさんの印刷で一番苦労したのは印圧調整。ベタ面と細いラインが混在していたのでどう出るか心配はしていたのですが、ベタ面のかすれというよりもラインの一部にどうしても出ないところがあって、やはりバランスをとるのに細かい調整をしていきました。

こうやって黒い4つのネジを少しずつ回して調整していきます。

そしてHさんの場合はKさんとは逆で手触りのある紙よりもつるつるのミラーコートの方が相性バッチリなようで、きれいに刷れるのです。ふしぎ不思議~。

上2枚が手触りのある紙で少しかすれぎみ、下がミラーコート。写真だとわかりづらいですが、きらきらと反射する光まで放っています。

最後は前回と同じく、持っている見本帳などの見せ合いっこで楽しいひと時になり、気がつくとあたりは暗~くなっていました。ホ~ホ~

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