いつも活版印刷でお世話になっている
大伸印刷さん。
今度何か一緒にやりましょうよ。
というお誘いを受けて、
5月の凸凹フェスタというきっかけに乗じて
大伸印刷さんのポスターを作りました。
大きさは四六の四裁判、つまり約B3サイズです。
印刷は勿論活版印刷。
本当に綺麗に、力強く刷り上げていただきました。
大伸さんの技術、素晴らしいです。
尚、製版はこちらもいつもお世話になっている
真映社さん。
四六四裁判の樹脂版6枚、
面積が大きくてこちらも大変だったと思いますが
ニコニコと仕上げてくださいました。
印刷の立会は、
普段の時とはすこし様子が違って、
4月なのに寒い日ではありましたが
異様な熱気に包まれていたように思います。
手差しで紙を入れ、
一枚ずつ刷り上げる。
一色ずつしか印刷することが出来ないため、
二色刷りのポスターを印刷するためには
一色刷った後に乾かして、
もう一度その工程を行います。
ベタ面が広い版は、
ローラーの調整がきちんとなされていて
版とその版にインキを供給するローラーが
適切で、均質な力で触れあわないと、
途端にムラが起きます。
しばらく印刷を続けると
インキを供給するローラーは
熱を帯びてきて膨張を始め、
必要以上のインキを版に供給しはじめ、
印字が潰れがちに。
そうしてまたローラーと版の距離を測り、
適切な供給になるよう調節をして
手差しで紙を入れる。その繰り返し。
機械の顔色と刷り上がりを見ながら
少しずつ調整して
刷り上げてゆきます。
大きなベタ面は、オフセットだってムラが出やすい。
ましてや活版だと更に…と
デザインの最中に思ったけれども、
大伸さんなら大丈夫。と思い
製版に出しました。
実際刷り上がりは素晴らしいもので、
そこには経験が培った技術があります。
活版印刷。
この技術が、人が、思いが、
絶えないよう、微力ではありますが、
更なる試みを続けてゆきます。