ご挨拶と、増刷のお知らせなど。

ご挨拶と、増刷のお知らせなど。



寒中お見舞い申し上げます。
気がつけば1月ももう終わり。例年通り新年を迎える喜びにゆっくり浸ることも無く、入出稿、校正、印刷に明け暮れる睦月となりました。
さて、年末年始に出来ていなかったお知らせをまとめて…。



◎祝増刷



昨年11月に発売となりました林ことみさんの「おしゃべりknit」が発売後一ヶ月を待たずに増刷となりました。編み図の無い純粋なエッセイということで、林さんご自身も果たして売れるのかなぁと仰っていましたが原稿をとても楽しく読んだ自分としてはこの楽しさを本から溢れ出させたいと思いながらデザインをしました。既に店頭に並んでいることと思います。



◎祝増刷



そして「民藝の教科書」シリーズ、第2弾の「染めと織り」が「うつわ」に続いて増刷となりました。年末に奥付を入稿したので、こちらも今頃は店頭に並んでいることでしょう。



◎祝無事出来





そして、同シリーズ第3弾「木と漆」も12月に無事発売されました。個人的には春慶塗の美しさに心を奪われましたが、驚愕のスケジュールでのスリルに満ちた進行の末の発売で喜びよりも事故の無かった事にただ安堵です。次号はかねてよりリクエストの多かった「かごとざる」。6月頃に発売予定です。





写真は「染めと織り」制作時、テーマに沿って地色を変更するとどうなるのかを検証していたところ。






「アノニマだより」の15号が出来ました。(11月のことですが…)イラストは毎号違う方に描き起こしていただいているのですが、今号では直近にアノニマ・スタジオより発売された桐島洋子著「聡明な女は料理がうまい」の紹介がメイン記事だったこともあり、装画にもなりました、故・氏原忠夫さんの絵をお借りしました。力強くて素朴な描線を見ていると、暖かさと同時に記憶の奥底にある郷愁とも違う何か特別な湿度で心が満たされます。その感情をなんと呼ぶと良いのだろう。




 

今回のタイトルは描線に負けないように、ステンシルで作りました。 






そして、こちらは年末にお知らせをしておりましたが前川秀樹さんの物語集「Zuhre2」も、DEE’S HALLで行われた前川さんの個展「漂泊の森」に合わせて発売となりました。前川さんの描く物語の世界は更に広がり、深まっています。特典付きの予約は終わってしまいましたが、現在は信陽堂さんのウエブサイトで入手可能です。関は造本・装幀、本文デザインのほか、ピンホールカメラを用いた写真を担当しています。

前川秀樹 物語集 Zuhre2 造本・デザイン
信陽堂






個展最終日、「mama!milk」の演奏会「漂泊の森へ」が会場で行われました。アコーディオンとコントラバスという編成から生まれた演奏が像刻が佇む「漂泊の森」に満ちてゆくと自分がひとひらの雪になって、風の音とその風が奏でる葉擦れの音が広がる深い雪に覆われた森に落ちてゆくような感覚に包まれました。素晴らしい共演でした。会場で体験した感覚が、身体の芯に残っています。

前川秀樹 LOLO CALO HARMATAN
mama!milk





そんな感覚を引ずりながら年末に制作した新年のご挨拶状が恒例となりました「クリエイター100人からの年賀状」vol.8にて竹尾見本帖本店で今年も展示されています。会期中神田神保町方面へお出かけの際、お時間ありましたら。
1月23日(水)〜2月15日(金)まで。(土日祝日はお休み)
「クリエイター100人からの年賀状」展vol.8





それから、年末のことになりますが馬喰町「松野屋」さんのwebサイトの一部を改訂しました。

暮らしの道具 松野屋 Concept

以前制作しました松野屋「日用品カタログ」と、「ヘビーデューティ」の内容を掲載したもので、今年1月パリで開催された「メゾン・エ・オブジェ」出展の受け皿として制作しました。写真は前半6枚が関、後半6枚は大沼ショージさん。全体のテキストはライターの加藤孝司さんにお願いしています。





もうひとつ増刷のお話。SyuRo コンセプトブックを増刷しました。こちらは2010年の秋、国内だけでなく海外へも販路を拡げるために企画制作したもの。以降想像以上のスピードで取引先が増えているSyuRoさんの活躍には目を見張るばかりで、応援しているブランドのひとつです。
コピーは忽那久子さん、アートディレクション、デザイン、そして写真を関が担当しています。




新年1つ目の印刷立ち会いは、この増刷の為のものでした。幾つかの理由で初刷がお願いが出来なかった印刷所さんにやっぱり是非やっていただきたいと無理を承知でお願いしましたところ、以前よりお付き合いいただいているU機長がご担当してくださいました。そして、更に素晴らしい仕上がりとなりました。信頼できる方とのご縁に助けられ、幸先の良い1年の幕開けとなったことを喜びました。

 


さてここからはこれからの話。年末から進行していたとあるブランドのコンセプトブックがもうじき仕上がります。そして、2月には約1年の準備期間をかけてきた冊子がお目見え。どちらも早くお見せしたいのですが、詳細はしばらくお待ち下さい。
また、つぎの冬に向けて料理の本の撮影が進んでいます。料理の本は約一年ぶりですが、素晴らしいスタッフに囲まれていい刺激を受けています。その他年末から新年にかけて、楽しそうなお声がけが幾つか続いており何をどう作るか今からワクワクしています。

今年も誠実に、世の中と、そして人の思いに向き合い、デザインを続けてゆきたいと思います。
長くなりましたが本年もどうぞ宜しくお願い致します。

関 宙明


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