哀川翔 写真集 「25」
哀川翔さんの写真集のデザインを
担当させていただきました。
写真は、ヴォメルでご一緒させていただきました
首藤幹夫さん。
首藤さんが数年に渡り撮り続けた哀川さんの姿を
一冊にまとめたものです。
写真を本の中に収めて行くということ。
ただ、だらっと並べればいい物じゃなくて、
ここで驚いて欲しいとか、
ここでほっと一息ついて欲しいとか、
読者の気持ちになりながら、
時々制作者に戻りながら、あるいは本人になりながら、
写真家になりながら、
そんな一人何役を演じながら、
デザインとして定着してゆく行為は
著者の気持ちや声を組み上げてゆく組版とよく似ている、
と思います。
面白くて、深い。そしてやっぱり本はいいなと
心から思います。
首藤さんらしさが散りばめられた写真。
哀川さんだけでなく、
哀川さんが見ていた景色も沢山用意してくださって、
この本の良いアクセントになっています。
ポジの特性を知り尽くし、
物凄い情報量が詰めこまれた写真を渡されて
驚いたヴォメル。
今回はデジタルでありながら、
やっぱり物凄く足腰のしっかりした原稿でした。
一度だけ、撮影に同行して
(と言っても遠くから見ていただけ)
お会いできた哀川さんもカッコよかったです。
この写真集、カッコいいですよ。
哀川翔 写真集 「25」Twenty Five
撮影:首藤幹夫
発行:東邦出版
2010-05-16 owner できたもの