La Collina vol.6 琵琶湖に浮かぶ 沖島のくらし

La Collina vol.6
琵琶湖に浮かぶ 沖島のくらし

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La Collina vol.6の配布が始まっています。

表紙は川内倫子さん。雨に濡れる教林坊の紅葉を、しっとりと捉えてくださいました。

特集は「琵琶湖に生きる 沖島のくらし」。
琵琶湖に浮かぶ「沖島」を取材しました。日本における淡水湖で、唯一人が暮らす人口300人ほどの小さな島、ひしめき合うように建てられた民家の間を繋ぐ道路は人が並んで歩くこともはばかれるほど細く、車が走ることもできません。集落にはコンビニも無ければ、店舗も数件だけ。そのように聞くと、過疎の進む寂しい島と思われるかも知れませんが、一年の取材を通じて私たちの目に映ったのは、永く育まれてきた知恵で、自然と調和し、朗らかに、生き生きと暮らす島の人々の姿でした。

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島で唯一の小学校では、11人の子供たちが元気に学んでいます。次の週に行われるという湖での水泳大会の練習を終えた子供たちは、おやつに大きなスイカを頬張り、放課後には島の裏にある桟橋から、湖に向かって大きな声を上げて飛び込みを繰り返していました。島中総出の運動会では、駆けっこ、借り物競走、綱引き、玉入れ。ともすれば子供たちより大人たちの方が本気で走り、転び、笑い合う。子供たちが懸命に練習した太鼓を披露すると、また上手になったねと拍手喝采。冬にはちらつく雪に凍えながらお寺に集まり、大人や老人子供たちが一緒になって経文を唱え、僧侶の説法に瞳をうるませながらじっと聞き入る人あれば、隣の人とこっそりと、楽しそうに話している人も居ます。

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新鮮な琵琶鱒の刺身、鰻の、驚くほどの美味しさ。ウロリと呼ばれる白い小魚は、足が早く、鮮度が落ちると水のように何も無くなってしまうそう。そのため、水揚げして一時間以内には釜揚げにします。それをポン酢で頂いた時の感動は、忘れられません。また、今ひとつ馴染めなかった鮒寿司の美味しさに目覚めたのもこの取材を通じてでした。波の無い静かな水面を見つめながら、たっぷりの水を湛えた、この湖の包容力こそが、島の人々の身体を、心を作っているのだと実感を重ねる日々でした。

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「琵琶湖の水のある限り、魚も人も生きて行かれる」。ある漁師さんが、お父様から受け継いだ言葉を教えてくださいました。その一言に「豊かさ」の本質とはどのようなものかを思い知らされたように感じます。取材で訪れる度に、近江の大きな懐に抱かれながら、人の暮らしのあるべき姿を教えられているように思います。この特集を通して、沖島の暮らしに触れてみてください。そしていつか、一度訪れてみて下さい。島の人々が愛する春の桜の情景は、それはそれは、まるでおとぎ話の1シーンのように、幻想的で美しいものでした。
写真は松本のりこさん。溢れる感受性で叙情豊かに沖島の四季を描いてくださいました。島の暮らしの生命力溢れる息吹を、生き生きと綴っる渡辺尚子さん文章と共に、お楽しみ下さい。

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La Collina vol.6は、お近くの「たねや」、「クラブハリエ」の両店舗にて無料で配布しています。お近くに店舗のない方は、オンラインショップの「カタログ請求」から取り寄せることも可能です。是非、お菓子と一緒にお楽しみください。


La Collina 2015 vol.06
特集:琵琶湖に生きる 沖島のくらし

Photographer : 松本のりこ(特集)・川内倫子(表紙/連載)・新居明子・大沼ショージ
Writer : 渡辺尚子(特集他)・千葉望
Illustrator : 波多野光(連載)・阿部伸二(ラ・コリーナ近江八幡だより)
Stylist : 四分一亜紀
Creative Director : 丹治史彦
Editer : 丹治史彦・井上美佳(信陽堂編集室)
Printing Director : 浦有輝(アイワード)
Art Director : 関宙明



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