1月のおわりに

1月のおわりに

 


 
 
 
新年明けましておめでとうございます…というには
ずいぶん遅いご挨拶となってしまいました。
なにはともあれ、今年もどうぞよろしくお願いします。
 
 
気がつけば1月も終わりとなってしまいましたが、
年始から慌ただしくも楽しくデザインをしております。
つい先週には、昨年の新緑眩いころからデザインを始め、
1月半ばに校了した書籍の印刷立会いを、
凸版板橋工場で二日間みっちり行って来ました。
年初からインキの匂いに包まれ、現場のみなさんと
理想を共有し、紙面に定着する現場に身を置くことができ
とても幸せでした。
 
デザインは、
表面の体裁を整えることだと思われがちですが、
その前に、時に「企画」とも呼ばれる誰かの「思い」があります。
時には自分のものであったり、
他の方のお手伝いから始まりますが、
どのようなスタートでも、ひとりだけで作り上げるものではなく、
そこに関わる人々の思いを受け止め、そして時には上手にかわしつつ(?)
そこにしか生まれ得ない最良の答えを探し出すことであり、
その答えを世の中に送り出すことがデザインであるのだと思っています。
ですので、企画から、仕上げを見届けることまで、
どのタイミングでもデザインの仕事として気を抜くことはありません。
 
今回印刷立会いをした本は
制作期間も足掛け三年と長期に渡ったものとなりました。
いろいろなことがありましたが、
著者さんだけでなく、関わった人たち皆が望んだ
理想の形になったのではないかと思います。
そして、きっと、こうして姿を得た「思い」の結晶は
これから世の中の人の気持ちへ染み渡り、
誰かにとっての新しい喜びに確実に変化してゆくものであると
板橋の工場の片隅で思いました。
 
そんな喜びの気持ちでこの一年を始めることができたことを
とても嬉しく感じています。
 
今年もはやひと月経ってしまいまして、
思いとは裏腹に、
自分自身の歩みの鈍さを疎ましく感じますが
一つ一つを流さず、受け止め、形にしてゆく。
このプロセスを面倒がらずに
積み上げ、形にすることだけが、
自分の感謝を伝える手段なのかなと思います。

1月が終わり、ずっと抱えてきたいくつかの仕事も山を越え、
つかの間の余裕が出来ました。
この隙に今週から来週にかけて、
昨年出来上がったもののご報告から、
今回出来上がり発売を迎える本、
そして今年発表を控えている企画など
少しずつご紹介していこうと思っています。
 
なんて、そんなこと言って、ほんとにできるかな?
 
たくさんの人々への感謝の気持ちと共に
以上をもって(かなり遅くなってしまいましたが)
ご挨拶とかえさせていただきます。
 
 
2011年もどうぞよろしくお願いします。
 

 
ミスター・ユニバース 関 宙明
 
 

 

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