「VOMER」前川秀樹  写真:首藤幹夫 ラトルズ刊


 
 

彫刻家 前川秀樹さんによる「像刻※」作品集
「VOMER」
 
この本の為の撮影を始めたのが昨年の夏、
それは大変暑い日でした。
そこから約一年と半年弱という歳月を経て
やっと出来上がりました。
 
前川さんはイメージを形にする為に
木を選ぶのではなく、
出会った木からインスピレーションを得て、
物語を思い、彫り上げてゆきます。
 
そうして生み出された像刻たちからは
幾世代か遡った前世で、夢の中で、出会ったかもしれない
人々や、あるいは幼い頃に年寄りから聞いた寓話や
図書館で読んだかもしれない神話の主人公や
登場人物たちの物語を見出し、頭の中を満たします。
 
 
僕はこの本の制作中、前川さんの作品たちと出会う度に
人が物を作るという行為の原点を感じていました。
 
 
何にそう感じるのだろうと思っていたのですが
それはライナーノーツの最後に書かれた
エピローグの原稿を読んだ時に確信となりました。
 
  
是非この本を開いて見てください。
そしていつか訪ねたかもしれない彼地への旅を
楽しんでください。
 
 
さて、これら像刻たちに出会える展示が
現在表参道のDEE’S HALLで行われています。
  
 
展示作品の殆は「VOMER」に
収録されていない新作ばかりです。
ここでお見せ出来ないのが残念ですが
ものすごい大物にも出会えます。
是非足を運んでみてください。
 
 
前川秀樹 像刻展 「ulger」
12月16日(水)~12月25日(金)
表参道 DEE’S HALL
12:00~20:00(最終日は18時まで)
詳細はこちらです
 


 
 
展示終了日の翌日26日(土)には
写真家首藤幹夫さんとtrico!さんによる
幻燈上映会「VOMER~像刻の眼差しへ」
(スライドショー&アコーディオン生演奏)
そして前川さんのトークショーもあります。
 
※26日は会期終了後ですので展示はありません。ご注意を
 
 
DEE’S HALLさんでは「VOMER」の
先行発売も行われています。
一般の書店さんでの発売は1月1日ですので
是非会場で本物の像刻に出会い、
そしてご自宅で本を広げながら
像刻の世界への思いを馳せてください。

 
1年半をかけて作り上げたVOMER。
その思い出はたくさんありますが
また別の機会にお話したいと思います。

 
 
ほんと、面白かったんですから。
 
前川さん、千恵さん、首藤さん、渡辺さん、
土器さん、黒田さん、そしてTさん。
最後の仕上げで素晴らしい仕事をしてくださった
石垣さん、そして玉内さん。
お二人のお陰で満足のゆく本に仕上がりました。

みなさん楽しい旅を有難うございました。
また次の旅で会いましょう!
 
 
 

※「像刻」さまざまな場所で切られた雑木をもらいうけ、
  彫り刻んで作られた像。前川さんの造語 

 
草地の時間 村野美優 著 港の人 刊

 
詩人 村野美優さんによる詩集。
 
淡い色合いを帯びた言葉が、
草いきれのような鮮度を纏った匂いとなって
身体に染み込んでゆく
そんなことを感じました。
 
この本の本文組は
内外文字印刷さんによる
活字の組版で印刷されています。
 
岩田明朝体による
美しい活字組版による活版印刷。
カバーの真美堂手塚箔押所さんの
箔押しも美しいです。
 
内外さんと真美堂さん、
どちらにも伺って
実際の作業を拝見する中で、
人の手の中で培われてきた技術というものに
改めて敬意を感じずには居られませんでした。
 
この一冊を残せてよかったな。
デザイナーとして
改めてそんな事を考えました。
 
この本は活版印刷による
詩集シリーズの第一弾で、
今後も刊行が予定されています。
 
どうぞ注目していてください。
 
詳細は「港の人」さんのウエブサイトで。
 


おまけ
組み上げられて印刷を待つ活字組版
美しいですよね。
 
 

 

 

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